元プロサッカー選手の社長が目指す薬局業界の新たな道|創業エピソード

2020.5.11

プロサッカー選手から全く未知の分野である薬局業界へ。
薬局業界の未経験者だからこそ、患者様の気持ちに寄り添える会社でありたい。
すべての起点を患者様から考えたい。
そんな想いで起業を決意した社長 松岡さんの生き様についてインタビューをさせていただきました。
聞き手:株式会社FanReC 濵田

-プロサッカー選手が薬局業界と出会うまでの軌跡

-まずお聞きしたいのですが、もともとはプロのサッカー選手だったと伺いました。
プロに行くというのは子供の頃からずっと目指していらっしゃったんですか?

はい、プロになろうと思っていました。
小学生の頃からサッカーを始めて、高校、大学では強豪校に入学しまして。

今言うと大変恥ずかしいのですが、自分が絶対一番うまいと思っていました。(笑)
僕にはサッカーしかないと思っていましたし、それしかないと。
なのでプロに行って、サッカーで食べていこうと早いうちから決めていましたね。

その後、J2クラブであるサガン鳥栖に入団をされたんですよね。

はい。
入団後はチーム内競争を勝ち抜き、レギュラーを勝ち取るぞと燃えてました。

熾烈な競争の世界ですよね!

はい。
ただ、入団してから間も無くしてケガで戦線離脱をすることになりました。
結果、登録抹消という状況になりまして…


-なるほど。

この時にものすごくいろいろなことを考えました。
私の実力でプロの中で勝ち残っていけるのか?
自分自身の実力の限界を知ったということもありましたし、ケガが治りリハビリをする時間も考え、今後の人生をどう生きていこうかと。

-どういう結論に至られたんですか?

結果的には、サッカーとは別の道で挑戦することにしました。
他チームからのオファーもありましたが、全てお断りをして逃げ道を無くしまして、本当に0から自分で勝負してみようと。

-サッカー以外での道を進むことに決められたんですね。
その後はどんなことをされていたんですか?

まず、サッカー関連、スポーツ関連とは全く関わりがないような業界や分野に行きたいと思っていました。
もちろん、就職活動をしたという経験はありません。
そこで色々と考えた結果、社会を知るという意味で様々な方と出会える環境に身をおこうと決めました。
そこから具体的にどんな道に進むのかを決めようと。
それが飲食業界でした。

-そうなんですね!それで飲食業界に進まれたと。

飲食業界で働いていた時に、出会ったのが調剤薬局の会社を運営している前職の社長でした。
最初は世間話のような他愛もない話をさせていただいていたのですが、仕事についてのお話もお聞きするようになりまして。
ある時に、うちで働いてみないか?とお誘いをいただくことに。

-松岡さんが薬局業界に進まれる第一歩目ですね。

そうですね。
社長から入社後にお聞きしたのですが、テキパキしている仕事姿を見てお誘いをいただいたようなのですが、
もちろん当時は医療、薬局に関しての知識は全く0でしたけどね。(笑)
その中でお声がけいただいて嬉しかったですね。 

松岡さんの起業まで

・サッカーで生きていくと決めてプロの道に。
・プロの世界で知った自分自身の実力と限界。
・人生の大半に時間をかけてきたサッカーという道から全くの道の世界に進もうと決意。
・進むべき道を探しているさなか、出会ったのが薬局業界だった。

-医療、薬局経験0の自分が起業を決意した理由

-薬局に入社することを決められて、どんな業務をされていたんですか?

新規オープンする薬局の立ち上げスタッフとして、医療事務をすることになりました。
先ほどもお伝えした通り、医療、薬局の知識は全くの0。
国の制度である社会保険、国民保険などの知識も全くない状態でした。
薬のことも一切わからない。
薬剤師という存在もその時に初めて知ったくらいです。
なるほど、薬剤師は国家試験を合格してなれるのかと。そんなレベルです。
なので、社内でも多くの方にものすごくご迷惑をおかけしていたなと今になって思います。(笑)

-全くの未経験ですもんね。(笑)

はい。(笑)

-起業を考えたきっかけはどんなものだったんですか?

医療事務として様々な経験をさせていただく中で、在宅(=訪問薬剤)の可能性を感じたことがきっかけです。

調剤薬局と言っても大きく2つの形態に分かれます。
患者様が自ら来店される「外来型薬局」と患者様の元に薬剤師が出向いて調剤をする「在宅に特化した薬局」です。

-なぜ在宅に特化した薬局に可能性を感じたんですか?

その会社は門前薬局と言われる病院の付近にあるいわゆる外来型の薬局でした。
ただ、ちょこちょこと在宅のご依頼をいただくこともあったんですよね。
割合で言うと本当に少なくて外来が9割、在宅が1割程度でしたが…。

それが段々と在宅の依頼件数が増えてきたんです。
で、興味を持って自分も薬剤師の方に同行をさせてほしいと頼み、一緒に患者様のお宅にお伺いさせていただくことにしました。

そこでは普段、外来でお話しさせていただく患者様の様子とはまるで違う光景があったんです。
なんと言いますか、患者様から大きなありがたみを感じていただけている感じを持ちました。

普段、外来では会話することってそこまで多くはないんですが、在宅の場合は世間話や薬以外の会話も自然と生まれました。
それが患者様からするとすごく価値に感じていただけるようでしたね。
薬や調剤というのはものすごく大切なものなのですが、それよりも薬剤師の方との結びつきや関係性などがより重要なんだと。
人と人との結びつきが大切なんだと思いました。

-普段の外来型薬局とは違う感覚があったんですね。

はい、全然違いましたね。
在宅の場合、薬剤師の方の介在価値の大きさに気づきました。
普段の外来型薬局の場合は、病院の近くにあって薬をもらいに来られるので介在価値について考えたこともなかったんです。
言わば主役は薬なんですよね。
薬をもらいにこられ、薬さえもらえれば良いという感じで。
でも、在宅の場合の主役はその薬剤師の方なんです。
この違いに気づいた時に、私の中にあった視点と価値観が大きく変わりました。
もしかして在宅は患者様から強く求められているものなんじゃないかと。

-なるほど。
普段の外来では見えなかったことが在宅で新たな発見があったんですね。

はい、外来だとどうしても受動的になってしまうと思ったんです。
一方在宅の場合は、薬剤師の方も能動的になっていくし、それが患者様にとって大きな価値に繋がるのではないかと思いました。
なので、在宅だけで成り立つモデルを作りたいなと思うようになりました。

どうすればどれが実現できるのか。
どんな環境を作ったらいいのか。

これらをずっと考えていましたね。

松岡さんが薬局経営の起業を選択した理由

・薬局、薬に関する知識は0で医療事務職に。
・外来型薬局では見えなかった在宅の可能性に気づく。
・薬が主役ではなく、薬剤師を主役にしたい。
・患者様が本当に求めていることは薬ではなく、人との触れ合い、関係性である。
・患者様への最適なサービスは薬剤師の介在価値を上げることによって実現できる。
・受動型から能動型へ。

-薬剤師が自分の存在意義を感じながら働くことを目指して

あと在宅に特化した薬局をやりたいと思ったもう一つの大きな出来事がありまして。
一人の薬剤師の方が患者様のお宅から帰ってきたときに、泣いて帰ってきたことがあったんです。

どうしたのかと聞いた時に、患者様のお宅の住所を調べたり、在宅の場合は車で行くものですから
駐車場所に迷ったり、患者様とうまくコミュニケーションを取れなかったり様々な不安があることを知りました。

確かに、薬剤師が一人で患者様に訪問するのってリスクだなと思いまして。
患者様がどんな方かもわからない中で、1人で行くのはやはり不安が大きい。
そんな不安を取り除き、「薬剤師が本来のコア業務に集中できるようにサポートする」ことが必要だと。

また薬剤師は薬のプロであるものの、患者様は私と一緒で薬のことをそこまで深く知らないことが普通なので、
専門用語や難しいことはわからず、薬剤師との間でコミュニケーションギャップが生じてしまう。

そこを私のような存在が薬剤師と患者様との架け橋に慣れれば、お互いにとって大きなメリットになるのでは?と思ったんです。

-確かに大きな不安がありますよね。

普段の外来型薬局とはまた違ったことも求められるのでしょうね。
そうなんですよね。
私の一番強い思いとしては未経験で薬局業界に入ってきて、
薬剤師の方と働くにつれて薬剤師の方の存在の大きさとプロフェッショナリズムを常に感じていましたね。
そんな薬剤師の方のサポートをしたい、どんなことができるのかを常々考えていました。

-ボランチという存在が生まれた理由

-サポートをする存在になりたいと。
あと、患者様と薬剤師の方の間に立ち、補佐する存在は大きいですね。

そうなんです。
これが当社で生まれた「ボランチ」というポジションなんです。

私もボランチとして薬剤師の方と一緒になって患者様のお宅にお伺いさせていただく中で、
泣いて帰ってきていた薬剤師の方も段々と楽しそうに仕事をされるようになっていったんです。
薬剤師としての専門知識を生かし、患者様に寄り添える環境だと自分の存在価値であったり、存在意義を直接感じられると思うんですよね。

存在意義や存在価値を感じることによって、薬剤師の方のモチベーションも上がる。
患者様から大変頼りにされる存在になるので、もっと患者様のために何ができるだろうと考えられる。
すると患者様への接し方やサポートのクオリティもどんどん上がっていく。
結果、患者様に最適なサービスを提供することができて、大変喜ばれる。

そして、それを目の前で感じられる薬剤師はさらにモチベーションもパフォーマンスも上がっていく。
<そんなサイクルを作りたいと思ったんですよ。
このサイクルを支えるのが、ボランチというポジションであり、薬剤師の方に最大限のパフォーマンスを発揮してもらうサポートをする。

それが患者様の満足度にもつながると思っています。

-すごい意義のあるポジションですね。
患者様と薬剤師の方が繋がるようなイメージですね。

サッカーをやっていたこともあったので、守備も攻撃もするボランチという言葉がしっくりきたんです。(笑)
薬剤師は専門性を生かして患者様の課題解決するプロフェッショナルという存在。
ボランチはプロフェッショナルというよりもバランサーであり、患者様と薬剤師をつなぐクッション的な役割を担う存在。

非薬剤師でも活躍できる仕組みのひとつがこのボランチという存在です。

患者様には最高のサービスを提供をしたい、
薬剤師が働く中で自分自身の存在価値を知って働いてもらいたい、
それを支えるボランチという仕組み。

これらを持って起業を決意しました。

松岡さんの想い

・薬剤師が本来のコア業務に集中できる環境を作りたい。
・患者様に最適なサービス提供をするためには薬剤師の存在が不可欠。
・薬剤師ひとりひとりが自分の存在意義を感じながら働ける環境作りをしたい。
・薬剤師の方に最大限のパフォーマンスを発揮してもらう重要なサポート役であり、非薬剤師でも活躍できる存在がボランチ。

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